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失敗は成功の「こやし」と心得る 

リーダー_失敗は成功

 成功は忘れよ、失敗は忘れるな。私は常日頃、部下や門弟たちにそう言い聞かせている。仕事や組織運営の上で、うまくいくこともあればいかないこともある。成功ばかりではないし、失敗続きで終わることもない。だからまた、人の世は面白いのである。
 成功と失敗のくり返しの中で、一つの法則が導き出せる。それは、「成功に酔うな、失敗に学ぶべし」ということである。
 成功までのプロセスは大切である。というより、成功した結果から得るものは少ないと心得ておいた方が良い。
 成功が私たちに与えるものは、満足感、陶酔、慢心、おごりくらいで、実は、次の失敗を呼ぶ要素として警戒すべきものばかりである。
 一方、失敗はたしかによくない。苦い体験であり、劣等感を覚え、ときには絶望的にもなる。できれば忘れてしまいたい。
 だが、とそこで冷静に振り返りたいものである。失敗こそ歓迎だ。失敗こそ学習と分析の格好の対象となり得る。一つの仕事を終えて、
 「あそこが失敗の原因だった。なぜ別の方法をとらなかったのか」
 「このポイントさえ避けていれば成功だった。どうして回避できなかったのか」
 そう反省される失敗箇所にこそ、次回の仕事を成功に導く〝種子〟がつまっている。それを検討、分析し、対策を練ることが次の成功へつながっていく。
 つまり、「失敗こそ成功の最高のノウハウ」なのである。
 だから、成功の喜びは忘れるべし。失敗やミスに学び、その原因を感情にとらわれず客観的に研究してみることが大切であり、部下にもそう指導することが必要になってくる。
 第二次世界大戦の敗戦国は、日本、ドイツ、イタリアだったが、この三国はある時期、いずれも世界のトップクラスの経済力を備えることができた。一方、戦勝国のアメリカ、イギリス、フランスなどはそろって低迷していた。
 人も集団も成功に胡座をかき、勝つたから成功したからと慢心し油断していると、いつかは追い抜かれ敗退する。うさぎとカメである。
 一見不思議なように見えて、この理由は意外に簡単である。まさに、負けた者は失敗に学び、勝った者は成功におごったからである。
 具体的には、
 △負けた者、失敗者は反省し、悪い面をあらためるが、勝った者、成功者は
「これでいい」「このままでいい」と真剣な反省をせず、現状維持に甘んじてしまう。
 △失敗者は必然的にゼロからの再出発をせざるをえないが、成功者は勝利に満足する。
 それが新しいことにとりかかる意欲の差となって現れる。
 つまり、失敗は成功のもとであると同時に、成功は失敗の引き金ともなるのである。
 現代の日本型企業も「成功」にうつつを抜かしていると、次にはまた、手ひどい失敗をこうむり倒産するかもしれない。いや、すでにその兆候はかなりあちこちに見られる。 
失敗がいけないのは、その失敗を何ひとつ自覚しないときだけである。自覚できた失敗はすべて次の行動への「こやし」となる。
 だから、失敗に落ち込んでいる人や、部下の失敗の対処法に悩んでいるリーダーたちに私は強く言いたい。
 失敗はこやしである。
 失敗したら成功に一歩近づいたと思いなさい。
 今日の敗者は明日の勝者である。今日のビリは明日のトップである。
 過去に学ばないものに未来はないという。同様に、失敗から学ばないものに成功は訪れないのである。

(拙著:『リーダーの精神哲学』 1997年発刊 より)


川上光正オフィシャルサイト
http://kawakami-yoga.com/

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